出口のない海2006/10/18 00:03

午後半休して新宿ジョイシネマで「出口のない海」を見た。友達にチケットをもらっていたが今まで行きそびれていて、でも二十日までなので歌舞伎を見るために半休する予定だったきょう見ることにした。会社からも歌舞伎座からも近い有楽町にしなかったのは9階で見るのがこわいから。きょうのジョイシネマは入ってすぐの1階。すごく私好み。

「出口のない海」は強く反戦を訴えるわけでもなくお涙頂戴でもなくて好感が持てた。感動の名作というわけではないが、今まできいた戦争のエピソードの一つとして長く心に残るだろう。回天で特攻する予定の主人公の並木が恋人の美奈子と最後に汽車の窓で話すシーンで泣いた。実際にああいう恋人達は自分の両親の世代にはたくさんいたわけだ。友人の中にもお母さんの許婚が戦死したからお父さんと結婚したという人はいる。もう一つ泣けたのは主人公が整備係とキャッチボールしているところ。日本人はアメリカと戦争してるにもかかわらず野球は好きで捨てられなかったんだというところに感動した。

人間が簡単に死ぬ時代だったわけだ。

海老蔵は回天の複雑な操縦なんか覚えられなくて途中で爆死しそう。あの人は繁殖に精を出して民族の容貌の向上に尽くした方が世のため人のためになる。