は・や・と和太鼓コンサート2007/02/21 01:19

会社の帰りに青山円形劇場の「は・や・と和太鼓コンサート 啓蟄の章」に行った。ビジュアルもそろった若い3人兄弟が和太鼓を中心とする打楽器の演奏をする。前半は「は・や・と エクストラクト」でいくつかの曲を連続して演奏した。円形劇場の中心を動き回り、時には客席通路を通ったり大きな太鼓の周りでくるりと身体を回転させたりのパフォーマンスも交えて演奏する。「やっとこどっこいうんとこな」という掛け声が入る曲は「しばらく」。間に短いトークがあ、一番わかりやすいイケメンの次男がまず口を開く。長男もしゃべるが三男はしゃべらないので強制的に次のコンサートの予定を言わされたりしていた。3人の顔や性格の違いを観察するのも面白く、次男が中心なようには見えるが他の2人にもそれぞれファンがいそうな気がした。演奏の実力は誰がぬきんでているということもなく3人ともうまいと思った。

20分の休憩の後、鼓舞劇「飛龍譚」というのをやった。これは歌舞伎の「鳴神」を台詞なしで打楽器の演奏と舞踊で表現するものだそうで、雲絶間姫の役は舞踊家(男)がゲストで出た。感想としては鳴神上人と坊主のパートの打楽器演奏は素晴らしかったけれども、雲絶間姫のパートが弱い。雲絶間姫の語りを舞踊だけで表現して説得力あるものにするには振り付けをよほど工夫しなければ無理。きょうの振り付けで説得力を持たせられるのは玉三郎くらいだろう。それでもクライマックスには観客が固唾を飲んで見つめるような緊張感はあった。歌舞伎の鳴神も一朝一夕でできたものではなくて長い年月をかけて役者と観客とが練り上げて作ったものではないかと思うので、「飛龍譚」も今のような不満の残る形のまま終わらせないで改良を重ねてほしい。鳴神上人役の次男は白い着衣の下に褌の前の部分を晒し、最後は上半身裸で和太鼓を打って頑張ってくれた。