團菊祭五月大歌舞伎 昼の部2016/05/12 01:50

2016年5月3日 歌舞伎座 午前11時開演 1階4列41番

「鵺退治」
つまらなかった。話がつまらなくても鵺のキャラが可愛ければ一発逆転もあり得たが、全体的にはしっぽがついたゴリラのような感じで、愛嬌がない。パスして「寺子屋」から観た方が良かった。

「寺子屋」
よだれくりは廣松。
戸浪の梅枝は古風な顔立ちで、いい感じ。しっかりしていて姉さん女房かと思うような雰囲気。
海老蔵の松王丸を観るのは二回目だ。演舞場のときの記憶はあまりない。菅秀才の首の検分のときに、覆いを取るのをためらっている松王丸に業を煮やして、春藤玄蕃(市蔵)が持ち上げて見せる。抜いた刀を片手に持った松王丸が菅秀才の首と確認する。
海老蔵は、二度目に源蔵宅に来た後、息子について語るあたりがしみじみしていて良かった。声のコントロールができるようになってきたのかもしれない。コントロールできるなら、本当に魅力的な声だ。

「十六夜清心」
十六夜(時蔵)と清心(菊之助)が恋人同士に見えない。大年増の女郎を孕ませてしまってオロオロしている男のようだ。
求女(松也)と清心の場面の方がバランスがいい。

「楼門五三桐」
何が面白いのかわからないが、五右衛門役の吉右衛門は台詞もしっかりしていてガタイがよくて立派だとは思った。
ピュルルーと音がして鷹が手紙のようなものを口に咥えて出て来たが、手前の桜の書割のところに引っ掛けて、外に落としてしまった。五右衛門に渡さないと話が進まないので、鷹を持っている黒衣さんとは別の黒衣さんが二人くらい出てきて落としたものを探し、鷹の黒衣さんに渡した。結局、鷹の黒衣さんが手で五右衛門に渡していた。渡したのは手紙ではなく「片袖」で、そこに書いてあるものを五右衛門が読み上げた。

坂東竹三郎 語りの会2016/05/24 01:01

2016年5月5日 木馬亭 午後5時半開演

「楢山節考」朗読

岡崎泰正のギターと歌が所々に入りながら、竹三郎が朗読。朗読というよりは「語り」で、地の部分もあるのだが、全体として「演じている」印象だった。「朗読」が活字だとしたら、今回のは手書きの文字のようだった。この後のトークで、竹三郎が、自分は関西の人間だから台詞はともかく地の部分はなまりが出るので、と言うようなことを言っていたが、いつもイントネーションが気になる私が、全く気にならなかった。
「楢山節考」は映画を観たことがあるが小説は読んだことがなく、こんな話だったのか、と思った。

トークは、司会の人がいた。途中で、ギターの岡崎泰正がちょっと顔を見せた。竹三郎の息子だが顔が似ているとは思わなかった。顔と髪型は少女漫画に出てくるキャラのようだった。
「楢山節考」の朗読をやりたいと思った理由や、先月は博多でやった「ワンピース」に出ていて、その間に熊本の地震があって劇場で募金をした話をした。共演者がきょうも来てくれて、と竹三郎が上手の方に目をやっていたが、帰るときに笑三郎と、先月の共演者ではないが吉弥が確認できた。
竹三郎は「男の花道」に出ていた時に具合が悪くて休演したが、自分では気づかず、周りの人がおかしいと思ったらしく、門之助が「医者を紹介します」と言った。千葉の医者で診てもらったら硬膜下血腫だった。だから、門之助と猿之助が命の恩人。「女團七」は猿之助にも良い財産になったのではないかと思っている。あの役は他の人にはできない。自分がやった役は別の人でも鍛えればできるだろう。自分は猿之助についていくつもり、という話だった。