坂東竹三郎 語りの会2016/05/24 01:01

2016年5月5日 木馬亭 午後5時半開演

「楢山節考」朗読

岡崎泰正のギターと歌が所々に入りながら、竹三郎が朗読。朗読というよりは「語り」で、地の部分もあるのだが、全体として「演じている」印象だった。「朗読」が活字だとしたら、今回のは手書きの文字のようだった。この後のトークで、竹三郎が、自分は関西の人間だから台詞はともかく地の部分はなまりが出るので、と言うようなことを言っていたが、いつもイントネーションが気になる私が、全く気にならなかった。
「楢山節考」は映画を観たことがあるが小説は読んだことがなく、こんな話だったのか、と思った。

トークは、司会の人がいた。途中で、ギターの岡崎泰正がちょっと顔を見せた。竹三郎の息子だが顔が似ているとは思わなかった。顔と髪型は少女漫画に出てくるキャラのようだった。
「楢山節考」の朗読をやりたいと思った理由や、先月は博多でやった「ワンピース」に出ていて、その間に熊本の地震があって劇場で募金をした話をした。共演者がきょうも来てくれて、と竹三郎が上手の方に目をやっていたが、帰るときに笑三郎と、先月の共演者ではないが吉弥が確認できた。
竹三郎は「男の花道」に出ていた時に具合が悪くて休演したが、自分では気づかず、周りの人がおかしいと思ったらしく、門之助が「医者を紹介します」と言った。千葉の医者で診てもらったら硬膜下血腫だった。だから、門之助と猿之助が命の恩人。「女團七」は猿之助にも良い財産になったのではないかと思っている。あの役は他の人にはできない。自分がやった役は別の人でも鍛えればできるだろう。自分は猿之助についていくつもり、という話だった。