六月大歌舞伎 初日 第二部2016/06/03 22:38

2016年6月2日 歌舞伎座 午後2時45分開演 1階12列14番

「木の実」

松也の小金吾がどんな感じになるか興味があった。中学三年くらいの大きな男の子、と思ってみればいいか。
江戸バージョンだが権太の女房の小せん(秀太郎)の言葉は関西風。でも、衣装は江戸バージョンなのでおひきずり。
幸四郎は海老蔵と同じで、出て来たときから胡散臭い。
刀を抜こうとする小金吾の腕を足で止める形は、二人とも頑張っていたと思う。

「小金吾討死」

上方バージョンと違って、若葉の内侍と六代君は出てこない。小金吾がひたすら討手と戦う感じで立ち回り中心。花道で、討手が小金吾の背中を跳び越えてトンボ、もある。

「すし屋」

染五郎の弥助実は維盛を観るのはこれで三度目だが、桶を重そうに運んで来る花道の出から、もう本当にはまり役。この役は女形がやることが多いが、染五郎のように男として魅力がある人がやる方が好きだ。

お目当ての猿之助のお里。楽しそうに演じていた。弥助から、片手で軽々と桶を受け取る手つきで笑わせてくれる。お里、ああせえ、こうせえ、と言ってくれ、と弥助に稽古をつけるところ、客を笑わせるツボをよく心得ている。
猿之助の「ビビビビビー」を観るのはこれが最初で最後かもしれない。

刺されてから死ぬまでの権太の長台詞は、幸四郎の美声と演技力で、江戸バージョンにしてはこってりした感じで、見応えがあった。

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