壽初春大歌舞伎 夜の部2017/01/07 00:41

2017年1月5日 歌舞伎座 午後4時半開演 1階7列21番

「井伊大老」
愛之助は井伊直弼の幼馴染の水無部六臣役で、直助(幸四郎)と二人で語り合うシーンがある。「将軍江戸を去る」の時と役がかぶって、胸を病んだ鉄太郎のような雰囲気だ。二人とも美声。
全体的には退屈な話だった。

「越後獅子」
鷹之資の踊り。布晒しがうまかった。

「傾城」
場内が暗いので目をつぶって、目を開くと、正面の暗闇にぐるりと提灯が見えて、ここは何処だと驚く。舞台がパッと明るくなると、仲ノ町の花魁道中。功一の肩に手を置いた玉三郎が外八文字で歩いて、やがて消える。

仲ノ町が消えて、演奏の人たちがいる踊りの場面では、玉三郎お得意の打掛自慢。後ろ向きで腕を伸ばして打掛の柄を見せる。紫の地に孔雀の模様だった。
打掛を脱いで赤っぽい着物での手踊りが、玉三郎ならではで、きょう見に来た甲斐があったと思った。南座でも観たような気がする。見ていると嬉しくなってくる踊り。

最後は黒地に鶴の打掛を着て、後ろ向きにも横向きにも打掛を見せ、演奏者たちの後ろに黒い背景ができてそこに雪が降って、とても綺麗だった。

「松浦の太鼓」

序幕の両国橋の場で、其角(左團次)と、煤竹売りに身をやつした大高源吾(愛之助)が出会い、床几に腰かけてしばらく語る。その後、其角が「年の瀬や水の流れと人の身は」と詠み、源吾が「明日待たるるその宝船」と付句を詠んで去っていく。

第二幕は松浦邸。わがまま勝手だが、染五郎演じる松浦の殿様が可愛かった。浅草と掛け持ちの壱太郎が大高源吾の妹お縫の役で、腰元をやっている。
山鹿流の陣太鼓を聴いた松浦の殿様は赤穂浪士の助太刀をしようと馬に乗る。玄関先に大高源吾が来て、問われるまま、仇討の様子を語る。愛之助の語りは立派。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://wonwon50.asablo.jp/blog/2017/01/07/8306404/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。