ハンブルクバレエ「真夏の夜の夢」2016/03/13 22:45

2016年3月13日 東京文化会館 午後2時開演 1階25列39番

ジョン・ノイマイヤー振付のハンブルクバレエは30年くらい前に「マタイ受難曲」を見て以来数回見ているが、きょうが一番良かった。
妖精たちの世界のシーンに全身タイツの前衛的バレエを使っているのがすごくマッチしていて、舞台全体が絵葉書にしたいほど綺麗だった。
歌舞伎の浅黄幕が落ちるときのような感じに幕が落ちて、その後ろにあるものが現れる演出があり、幕の材質が違うのでフワフワとあーゆるやかに落ちる感じが、バレエらしいと思った。
職人たちの踊りで、男性ダンサーの一人がトウシューズで踊る趣向が面白かった。

序幕の最初にヒッポリタの部屋でヒッポリタ(エレーヌ・ブシェ)が花嫁衣装の長いトレーンを引きながら一歩一歩前に進む絵柄が美しい。
やがて、カウチの上で眠り込むヒッポリタ。

全身タイツの妖精たちは宇宙人のようでもあり、昆虫のようでもある。皆、タイツ姿に耐える美しい骨格をしている。3つの木立と、絡み合って動く妖精たちの姿が、正に別世界。

パックが赤い花を上に放り上げて暗転、としゃれた終わり方をする一幕。

二幕は結婚式で、メンデルスゾーンの結婚行進曲が鳴り響く。結婚式の、古典的なバレエの後、赤い花が舞台の真中に落ちる。やがてそこに妖精の女王タイターニア(エレーヌ・ブシェ)と王オベロン(ウラジーミル・ヤロシェンコ)が現れて二人のデュエットになり、タイターニアをリフトしてゆるやかに回っているところで幕となる。二人の姿を最後まで見せる、幕の閉まり方も素敵だ。エレーヌ・ブシェの持ち上げて後ろに回した脚が長くて綺麗だった。

きょうは後ろの方の席だったし感動したので、カーテンコールにジョン・ノイマイヤーが現れたときはスタオベをした。30年前のNHKホールで何度も律儀に現れたカーテンコールを思い出した。お互いに、あの頃は髪も黒かったが、今はすっかり白髪になった。

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