坂東玉三郎 越路吹雪を歌う2018/04/18 01:52

2018年4月12日 NHKホール 午後6時半開演 2階C6列31番

早めにNHKホールに着いたら、入り口前がすごい行列で、入場後のトイレも長い行列だった。ここでこんな経験をしたのは初めてだ。
今回の公演は玉三郎だけではなくて、宝塚の人たち、ミュージカルの海宝直人が出た。
玉三郎が中央後方から登場して、まず「バラ色の人生」。久しぶりに、玉三郎の歌声を浴びた。
越路吹雪の大ファンでコンサートもほとんど見て、というような話の後、個人的に衝撃的だったという「群集」。
当時の染五郎が「王様と私」の王様の役をやった時に越路吹雪はアンヌ先生の役で、という話をきいて、私はあの頃染五郎のファンだったが、玉三郎は越路吹雪のファンで舞台を観に行ったんだな、というようなことを考えた。

宝塚の人たちが出てきて、いっしょになってミュージカルナンバーを歌った。みんなが来ているドレスの話、ブルガリから借りている宝石の話などがあった。

その後、玉三郎が「18の彼」。

真琴つばさが「パダム・パダム」。全体はうまいが、エディット・ピアフと比べるとパダム・パダム・パダムのインパクトが弱くて残念だ。

海宝直人が「誰もいない海」を歌った。本日唯一の、私の懐メロ。私の頃は、トワエモアが歌っていた。

「谷間に三つの金が鳴る」で一幕目は終了。

二幕目は衣装が変わって、1曲目は「枯葉」。続いて「私の心はヴァイオリン」。
きょうは出る予定がなかったという姿月あさとが出て「そして今は」を歌った。誰の歌だったか記憶がないが「Et Maintenant」を聞いた覚えがある。
その後、宝塚の人たちが越路吹雪のいろいろな歌を歌った。
最後に玉三郎の「愛の讃歌」。これはやっぱりいい。好きな歌詞を玉三郎の声で聴けて最高。
最後は「水に流して」。これは、6年前のコンサートでも聴いた。
アンコール曲は「最後のワルツ」。
宝塚の人たちが再登場して、玉三郎もいっしょに「すみれの花咲く頃」を歌った。

歌舞伎座百三十年 四月大歌舞伎 夜の部 「絵本合邦衢」2018/04/18 01:54

2018年4月17日 歌舞伎座 午後4時45分開演 1階9列41番

「絵本合邦衢」を観るのはこれで4度目だが、今回が一番良かった。主人公二人の、一切悔い改めることのない、徹底的な悪がいい。いかにも歌舞伎だ。

自分のブログを読む限り、国立でやった2回と話はそんなに変わらないようで、今回良いと感じた理由はよくわからない。太平次は、相変わらず大学之助が「殺してやった」で終わるわけで前回不満を感じた部分もそのままだ。

仁左衛門は大学之助の声は太くて、風邪かと思うようなガラガラ声だった。太平次のときは普段の仁左衛門の声だったので、わざと違う声にしていたのだろう。序幕の最後、開いた扇子の後ろで舌を出す大学之助が面白い。

今回の与兵衛は錦之助だった。愛之助のときは和事と感じたが、錦之助は特にそう思わなかったが、なかなか良かった。

うんざりお松は時蔵。強請に行くときの衣装が前回とは違うような気がする。

今回はお米の役が梅丸。太平次役の仁左衛門に縛られる。そして、最後に孫七(亀蔵)といっしょに太平次に串刺しにされて殺される。

最後の幕は、大きな閻魔の後ろから大学之助が現れる印象的な場面。自害したふりの弥十郎夫婦に殺される。騙し合いが最後まで続くわけだ。

大学之助が刺されて断末魔の後倒れて死んだ、と思うとすぐ起き上がって「こんにちはこれぎり~」となる。これも国立の時と変わらない。