国立劇場 6月 歌舞伎鑑賞教室 「連獅子」2018/06/06 01:26

2018年6月2日 国立劇場大劇場 午後2時半開演 3階8列22番

「歌舞伎のみかた」
巳之助は舞台後方に立っていて、舞台の奥の深さを強調した。きょうは、生徒を舞台に上げていろいろさせるタイプ。二人上がってきた。演目が踊りなので舞台には所作台が置いてある。
すり足の仕方、見得、扇の使い方などを指導し、最後は花道を通ってすり足ではけた。
巳之助の解説は明瞭でわかりやすい。噛まないだけではなく、聴いている人にわかりやすいようなメリハリをつけている。「山や谷」の言い方とか。この仕事をするにあたって、誰かに指導されるのだろうか。
「連獅子」のストーリーの説明用に四枚の絵が出てきた。上手から、石橋、牡丹と獅子、崖の上と下に離れた獅子の親子、宗論の二人。巳之助は「ポップな絵」と表現していたが、ヘタウマな味わいがあって印象的。
最後は、また歌舞伎が観たいと思ったら~ということで、八月のNARUTOの宣伝をした。

「連獅子」
又五郎、歌昇親子の連獅子を観るのは何年か前の巡業以来だ。あのときは歌昇の熱血仔獅子に萌えたが、きょうは、あの時ほど格好つけた感じはしなかった。だが狂言師の衣装と赤い色が似合って、ほんのりとした色気を感じた。又五郎は全く外連味なく名人の踊り。

宗論は、隼人と福之助。巡業のときに種之介が踊った浄土の僧を隼人が踊り、隼人が踊った法華の僧をきょうは福之助が踊る。浄土の僧の方が難しい踊り。隼人は法華の僧の方が見映えがして似合うような気がした。福之助は踊りはしっかりしている。

又五郎と歌昇が獅子の格好になって花道から出てきた。仔獅子が花道を後退るときの足の運びが上から見えた。獅子の踊りはわりとあっけなくて、すぐ毛振りになる。毛の量や質が違うせいもあるのだろうが、又五郎の毛は先が最後にくるんと丸くなるのに、歌昇の方は丸まり方が不完全に見えた。毛振りの最後、歌昇は高速でグルグル回した。