十二月大歌舞伎 夜の部 ― 2014/12/26 21:42
2014年12月24日 歌舞伎座 午後4時半開演 1階3列21番
「雷神不動北山櫻」
始まる前に仮名手本忠臣蔵のときのような人形が配役を紹介する。幕開きに役者が全員目をつぶっているのも忠臣蔵と同じ。
「毛抜」、「鳴神」を中心に、小さなシーンのいくつかで包んだような物語。愛之助は文屋豊秀の役で、「毛抜」、「鳴神」以外のシーンに出る。「毛抜」の後に、客席に下りて通路を歩いたりする。関白基経役の門之助は公家の役がものすごく似合う。
海老蔵は、久米寺弾正、鳴神上人とも、常人ではない雰囲気が良かった。若く見えるが実は100歳過ぎという、安倍清行も良かった。海老蔵はこういうナヨッとしたタイプは下手なのだが、この役はなかなか味がある。小磯(玉朗)が来ると「おなごの匂いがする」と出てきて、早口言葉で口説くのが面白かった。全体に、前に新橋演舞場で観たときよりも面白くて、海老蔵が大人になったと思った。
「毛抜」の久米寺弾正の衣装は、裃の裏が赤で着物の裏と見えている襟がオレンジで、グレーで模様のある着物に緑も入っていて、とんでもない色使いなのにおかしくないのはどうしてだろう。
若衆役の尾上右近が年齢、大きさともに海老蔵とバランスがいい。エロがテーマの通し狂言の中でも一番のセクハラシーンかもしれないが、可愛くて楽しかった。
万兵衛役の獅童は文楽人形のような顔。後半、弾正にやりこめられて泣き顔になるあたりがとても獅童らしかった。
「鳴神」は何十年ぶりかの玉三郎の雲絶間。白雲坊、黒雲坊(亀三郎、亀寿)の真中に座って恋人との逢瀬を語っているところが圧巻。観客全員が話に聞き入っていた。川を渡る話になって、雲絶間が立ち上がって岩屋の方を向き、「裾を、こう持ち上げて」とやるとき、團十郎の鳴神は反対側に目を背ける動作をしたと記憶していたが、海老蔵を見ると、前にあった台を反対側に片づけ、前より更に熱心に話に聞き入る。
鳴神が雲絶間の胸に手を入れるところの一番盛り上がるところで、玉三郎は全身の力が抜けて左腕をだらりと下げた後、その手で赤い袖をゆっくりと持ち上げ、「お師匠さま」と言う。
七日に観たときは気づかなかったが、海老蔵の鳴神はもう一度手を入れて「ここが○○、ここが~」と言うとき、どもるような感じにしていたようだが、あれは必要ない。ただ素直に真摯に演じていた團十郎の鳴神が好きだった。
注連縄を切ると、大きな竜が一匹と少し小さいのが二匹、天に昇って行く。
鳴神の後は休憩はなくて大詰になる。雨が降って喜ぶ百姓や巫女たち。百姓の中には國矢や蔦之助がいて、閉まった幕の前と花道を使って踊る。文屋豊秀は大詰にも出る。朝一の演目から愛之助はお疲れ様。関白基経の横にいる女官の一人が見た顔だと思ったら愛一郎。
次の場は朱雀門。早雲王子になった海老蔵が出る。太鼓の音がして、七日の席はもっと上手だったので気づかなかったが、舞台上手に、水平に置いた大きな太鼓を打っている人がいた。この場では花道の梯子乗りと、テンポの速い立ち回りが見ものだ。
最後は、不動明王(海老蔵)の空中浮揚。下手に小さな制多迦童子(市蔵)、上手にコンガラ童子(道行)。
「雷神不動北山櫻」
始まる前に仮名手本忠臣蔵のときのような人形が配役を紹介する。幕開きに役者が全員目をつぶっているのも忠臣蔵と同じ。
「毛抜」、「鳴神」を中心に、小さなシーンのいくつかで包んだような物語。愛之助は文屋豊秀の役で、「毛抜」、「鳴神」以外のシーンに出る。「毛抜」の後に、客席に下りて通路を歩いたりする。関白基経役の門之助は公家の役がものすごく似合う。
海老蔵は、久米寺弾正、鳴神上人とも、常人ではない雰囲気が良かった。若く見えるが実は100歳過ぎという、安倍清行も良かった。海老蔵はこういうナヨッとしたタイプは下手なのだが、この役はなかなか味がある。小磯(玉朗)が来ると「おなごの匂いがする」と出てきて、早口言葉で口説くのが面白かった。全体に、前に新橋演舞場で観たときよりも面白くて、海老蔵が大人になったと思った。
「毛抜」の久米寺弾正の衣装は、裃の裏が赤で着物の裏と見えている襟がオレンジで、グレーで模様のある着物に緑も入っていて、とんでもない色使いなのにおかしくないのはどうしてだろう。
若衆役の尾上右近が年齢、大きさともに海老蔵とバランスがいい。エロがテーマの通し狂言の中でも一番のセクハラシーンかもしれないが、可愛くて楽しかった。
万兵衛役の獅童は文楽人形のような顔。後半、弾正にやりこめられて泣き顔になるあたりがとても獅童らしかった。
「鳴神」は何十年ぶりかの玉三郎の雲絶間。白雲坊、黒雲坊(亀三郎、亀寿)の真中に座って恋人との逢瀬を語っているところが圧巻。観客全員が話に聞き入っていた。川を渡る話になって、雲絶間が立ち上がって岩屋の方を向き、「裾を、こう持ち上げて」とやるとき、團十郎の鳴神は反対側に目を背ける動作をしたと記憶していたが、海老蔵を見ると、前にあった台を反対側に片づけ、前より更に熱心に話に聞き入る。
鳴神が雲絶間の胸に手を入れるところの一番盛り上がるところで、玉三郎は全身の力が抜けて左腕をだらりと下げた後、その手で赤い袖をゆっくりと持ち上げ、「お師匠さま」と言う。
七日に観たときは気づかなかったが、海老蔵の鳴神はもう一度手を入れて「ここが○○、ここが~」と言うとき、どもるような感じにしていたようだが、あれは必要ない。ただ素直に真摯に演じていた團十郎の鳴神が好きだった。
注連縄を切ると、大きな竜が一匹と少し小さいのが二匹、天に昇って行く。
鳴神の後は休憩はなくて大詰になる。雨が降って喜ぶ百姓や巫女たち。百姓の中には國矢や蔦之助がいて、閉まった幕の前と花道を使って踊る。文屋豊秀は大詰にも出る。朝一の演目から愛之助はお疲れ様。関白基経の横にいる女官の一人が見た顔だと思ったら愛一郎。
次の場は朱雀門。早雲王子になった海老蔵が出る。太鼓の音がして、七日の席はもっと上手だったので気づかなかったが、舞台上手に、水平に置いた大きな太鼓を打っている人がいた。この場では花道の梯子乗りと、テンポの速い立ち回りが見ものだ。
最後は、不動明王(海老蔵)の空中浮揚。下手に小さな制多迦童子(市蔵)、上手にコンガラ童子(道行)。
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://wonwon50.asablo.jp/blog/2014/12/26/7524990/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。