歌舞伎座さよなら公演 三月大歌舞伎 昼の部2009/03/16 00:34

2009年3月14日 歌舞伎座 午前11時開演 1階8列10番

「江戸城の刃傷」

内匠頭が刃傷に及んだ直後から話がはじまるらしく、慌てている人々の中で大名役の千蔵が台詞を言った後、戸沢下野守の進之介が出てきて内匠頭のそばに行こうとするが、平川録太郎役の亀鶴が止める。ここまでが前置きで、内匠頭役の梅玉が二人に取り押さえられながら出てきて、本編が始まる。

庭に控えている源五右衛門に気づいた内匠頭が、有名な「風さそう~」の辞世の和歌を読んで切腹のときを迎える最後が美しい。

「最後の大評定」

話は覚えていないのだが、井関徳兵衛(歌六)のいでたちに見覚えがあった。 息子の紋左衛門の役は種太郎。父の傍らでおろおろしている雰囲気がよく出ている。前に観たときは誰がやったのだろうと筋書きの上演記録を見るが暗過ぎて読めず。 明るくなったときに観たら進之介だった。

巳之助は、夜は「仙石屋敷」で大石主税の役だが、ここでは元服前で松之丞。

長い幕で、ちょっと飽きた。

「御浜御殿綱豊卿」

この幕だけが仮名手本忠臣蔵並みの華やかさで、結局これが一番面白かった。夜の部を先に見てしまったのだが、最後にこの芝居を見て良い気持ちになれて良かった。

新井勘解由役の富十郎と綱豊役の仁左衛門が話しているところでは、最初に観たときの助右衛門は富十郎だったなあ、と思い出しながら眠ってしまった。やはりこの芝居のハイライトは綱豊対助右衛門の対決だ。

綱豊が助右衛門をばかにするような厭味な笑い方をするのを今回強く感じた。今までもそうしてたのかもしれないが、美貌が邪魔してか、厭味よりも爽やかさが勝った綱豊だった。

助右衛門の染五郎は前回も良かったが、今回はもっと良かった。もともと、無骨な田舎者とはかけ離れた染五郎だが、花道の出、舞台に出たときに辺りを見る目の鋭さ等、化粧も含めて前回より強そうな男になっていた。綱豊に言い返す長台詞は、染五郎の台詞をはじめてうまいと思った。