歌舞伎座12月 夜の部 2回目 ― 2007/12/24 00:23
2007年12月20日 歌舞伎座 午後4時半開演 1階12列37番
「寺子屋」
今日の席はあまり前の人の頭にじゃまされずに舞台が見えたので松王丸も見た。勘太郎、海老蔵、福助の中に勘三郎が入ると一人だけずんぐりしているので、他の人がやった方が良いのではないかと思った。そう思うくらい、勘三郎の松王丸には魅力がなかった。
海老蔵は帰宅して戸浪に事情を語るあたりの台詞が上滑りしているように感じる。松王丸が来て緊迫感のある展開になって以後は動きがはっきりしていて分かりやすくて良い。松王丸の台詞の間に、千代を相手の立ち回りで脱いだ着物の上半身を元に戻している後姿を見ていると可愛かった。
「粟餅」
それほど感動もしないが悪くもない踊り。三津五郎と橋之助の身長差は気にならない。橋之助は特に踊りがうまいとは思わないが下手ではない。
「ふるあめりかに袖はぬらさじ」
今年の歌舞伎の見納め。でも歌舞伎じゃないけど。
初日に観たときは藤吉が岩亀楼をやめる前のお園と2人で話すシーンはなくても良いもののように感じたが今回はそんなことはなかった。藤吉役の獅童はお園役の玉三郎と2人のシーンが多いが、長身と顔のさっぱり感、歌舞伎離れしている点が共通のせいか玉三郎の世界の住人として違和感がない。
岩亀楼の主人がマリアをイルウスに勧めるために通訳させるとき、初日に勘三郎は「裏をかえす」を「あとをかえす」と言っていたが、きょうはちゃんと「裏をかえす」と言っていた。
玉三郎はいつもこの役を生き生きと演じているが、今回は特に楽しそうにやっている。きょうは初日よりも「~よ」というような語尾を強調したりして喜劇性が増していた。
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