尾上流四代家元継承 三代目尾上菊之丞襲名披露舞踊会2011/08/31 20:57

2011年8月30日 国立劇場大劇場 午前十一時開演 二階一列目

私の好きな青楓が菊之丞になってしまった。三日間、五公演の中の一つに行った。半休をとって行ったので、観られたのは「あやめ」「尾上雲賤機帯」「四季の山姥」「四季三番叟」。

「四季の山姥」を踊った西川左近は、女性であることも初めて知ったが、とてもうまかった。

この公演を買ったのは、最後の「四季三番叟」が観たかったから。
菊之丞、勘右衛門、勘十郎。 若い三人の家元がいっしょに踊る。振付は二世勘祖。傳左衛門、傳次郎が小鼓だった。

最初に千歳の勘十郎がしずしずと出て来た。しなやかで、きっぱりした動き。いつか芸者の格好で踊るのを見たい。次は、翁の勘右衛門。松緑が勘右衛門の名で踊るのを見るのも、素踊りも初めてだ。歌舞伎の座組みの中だと特に長身というわけでもないが、この三人の中だと大柄で翁の役にふさわしい。踊りも伸び伸びしていて品があって良い。歌舞伎の踊りよりも、舞踊家の踊りの方が向いてるみたい。

三番叟の菊之丞が花道の方に進んで行くのを見て、一心會で廣松が踊ったのを見た、と思い出した。花道で、舞台の方を見てぐっと構える振付はかっこいい。菊之丞は繊細で綺麗で、萬斎の三番叟を思い出させるものがある。

三人いっしょに踊るときは、三人いっしょに注視できるような目がほしかった。