ふるあめりかに袖はぬらさじ2012/10/20 01:50

2012年10月12日 赤坂ACTシアター

ふるあめりかを観るのは、これで4公演目か。今回はパスするつもりだったが、藤間会で玉三郎を見たら観たくなって、チケットを買った。勤め帰りで開演に間にあわないので、一番後ろの通路際の席。

よく知っている話だが、あらためてよくできていると思った。有吉佐和子は、舞台上の動きをすべて頭に描きながら脚本を書いたのだろうと思えるところが凄い。

お園は何回も演じるだけあって、玉三郎の得意技を存分に出せる役。周りの空気を読んで喜遊の話がどんどん脚色されていく過程が面白い。「武士の娘ですから」の「ブ」を何度も強調して言う。

きれいな檀れいは喜遊にぴったり。いつも長身の二枚目がやる通訳の藤吉は、松田悟志。英語の発音がいかにも昔の日本人風で良い。

イルウスは、前回の弥十郎が良かった。岩亀楼主人は最初に観た安井章二の印象が強烈で。忘れられない。遊郭の主人はそれなりの雰囲気が必要だ。

唐人口の女郎たちは女優と女形が混じって、紹介のシーンが楽しい。

いつもながら、男女混合の舞台を観ると、男女は大きさ違うのだなあと再認識する。

幕間にプログラムと写真とトートバッグを買った。

やっぱり観に行ってよかった。