十月大歌舞伎 十七世・十八世中村勘三郎追善 夜の部2014/10/25 21:50

2014年10月24日 歌舞伎座 午後4時半開演 1階13列17番

「寺子屋」

何回も観ているわりには理解しきれていなくて、特に松王丸がよくわからなかったが、話の筋を知った上で仁左衛門を見ていると、泣き出しそうなところで咳込んでいるのかとか、息子の首が落とされた瞬間によろめいているな、とか今までよりはわかる気がした。

源蔵の勘九郎は無難な出来。松王丸とぶつかるあたりの足の運びがとても綺麗で私が勘九郎を見る楽しみは満たされるが、源蔵としては、特に心ひかれるところはなかった。

「吉野山」

藤十郎と梅玉の場合、踊りというよりパントマイムのようなものとして観るべきかもしれない。そういう意味ではとても良かった。二人とも見た目が綺麗だし、狐忠信の梅玉はお供らしく丁寧。忠信が静に踊りの振りを教えるところが、本当にそれらしくて良かった。

「鰯賣戀曳網」

最初に、博労役の獅童が馬をひいて現れる。猿源氏の父役の弥十郎と話しているときに、馬が足を持ち上げて見せるのが可愛い。
猿源氏(勘九郎)が鰯をかついで花道から登場。

猿源氏が思いを寄せている傾城の蛍火(七之助)に会うために、猿源氏が大名、博労が家老のふりをして揚屋に赴く。

猿源氏はだんだん地が出て姿勢がくずれるが、博労がビシッとした姿勢をして見せて、注意を促す。そのたびに猿源氏が姿勢を正し、ちょっと気取るように顔を動かす様子が笑える。

揚屋にいる傾城役は、巳之助、新悟、児太郎、鶴松、虎之助。巳之助が一番目立つ役だ。巳之助は女形だと美人だと思うのだが、髪型のせいか、そういう役なのか、あまり美人に見えなかった。

奥から現れる蛍火役の七之助が文句なく綺麗で、素晴らしい。

楽しい喜劇だった。勘九郎と七之助の仲良さそうなところがとても良くて、最後の花道では盛大な拍手を受けていた。

とても気持ちの良い終わり方で、帰りのお客さん達が満足そうだった。

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