七月大歌舞伎 昼の部2015/07/22 00:41

2015年7月18日 歌舞伎座 午前11時開演 1階11列34番


「南総里見八犬伝」
芳流閣屋上の場、からやる。犬塚信乃役の獅童は拵えが似合わないし、立ち回りも下手。犬飼現八役が右近で二人が絡むのでよけいに下手なのが目立つ。
次の円塚山の場では、里見家の若様役が梅丸。今月は昼夜立役だ。
左母二郎は松江。浜路が笑三郎だと、左母二郎の方がとって食われそう。
毛野の笑也、小文吾の猿弥はニンに合っている。
だんまりでは歌昇、種之助、弘太郎の踊りのうまい三人が並ぶ。
梅玉が犬山道節の役で、最後に幕外のひっこみがある。

「世話情浮名横櫛」

見染の場の海老蔵は相変わらず台詞が下手。きょうは座席のすぐ横の通路を海老蔵が先に立って、金五郎役の九團次を引き連れて歩いて行ったので嬉しかった。羽織落としの流れはずいぶん自然になった。
源氏店では、台詞がところどころ早口になって変な感じがする以外は、まあまあ。与三郎らしい美貌を愛でる気にもなれる。
玉三郎のお富が鏡台に向って化粧をしている様子を見るのは楽しい。藤八役の猿弥に化粧をするのは楽しんでやっているように見えた。藤八はお菓子のサンタクロースのような顔になった。
下女およしは、夜の牡丹燈篭でお露をやっている玉朗。笑也みたいな雰囲気の綺麗な女形だ。
獅童の蝙蝠安は悪くはないが、獅童の良さが生きる役でもない。

「蜘蛛絲梓弦」

前に松竹座で観たことがある。歌舞伎らしい派手さがあって客席が盛り上がる。演出が派手なだけでなく猿之助の舞踊が素晴らしい。充実した演目だった。