初春大歌舞伎 高麗屋襲名 昼の部2018/01/10 00:35

2018年1月9日 歌舞伎座 午前11時開演 1階10列27番

「箱根霊験誓仇討」

初めて観る演目。

冒頭、初花(七之助)が、勝五郎(勘九郎)が乗るいざり車を引いて、花道を出て来る。舞台には奴筆助役の愛之助が登場する。

筆助が花道から引っ込んだ後、勝五郎と初花の台詞や立ち回りがあった後、愛之助2役目の滝口上野が舞台に登場。滝口上野は勝五郎の兄の敵で初花に横恋慕している。

初花の母の早蕨(秀太郎)も滝口上野に捕まっている。初花は、滝口上野の隙を見て殺すように勝五郎に言われて、滝口上野に引き渡される。

白滝の場で、勝五郎の足が立つ。最後は、命を落とした初花の姿が舞台の後ろの上の方に現れて「霊験」という雰囲気になるが、「いざりの仇討」というタイトルのような仇討シーンはなくて全体として退屈。愛之助の二役も、早変わりの楽しさがあるわけでもない。途中で寝てしまった。

「七福神」

恵比寿の又五郎を中心に、弁財天の扇雀、寿老人の弥十郎、福禄寿の門之助、布袋の高麗蔵、毘沙門の芝翫、大黒天の鴈治郎。
お正月らしい踊りで、夜の部の踊りより良かった。あまり見る機会はないが、高麗蔵はけっこううまい。


「車引」

七之助の桜丸が綺麗だった。女形がやる役だが、桜丸の顔が綺麗だと思ったのは初めてだ。七之助は骨格が綺麗なんだろう。

梅王丸の勘九郎は当然ながら形が綺麗に決まる。

杉王丸の廣太郎は成長したと思う。

松王丸の新幸四郎は、3年前に愛之助、菊之助といっしょにやったときは主役、という感じがしたが、今回は他の二人がわりと長身のせいか、少し影が薄い印象を受けた。

「寺子屋」

幕が開くと猿之助の涎くりが見えて、無事な姿にほっとする。しかし、左腕のあたりが、なんとなくいつもの猿之助ではない感じがした。元気そうだが、涎くりとしては、前回の歌舞伎座の弘太郎の方が子供らしくて好きだ。迎えに来る父親役が東蔵。いつもは涎くりが父をおぶって引っ込むのだが、今回は手をつないで引っ込んだ。

梅玉の源蔵はたぶん何回か観ている。無駄なものをそぎ落として磨きこんだ源蔵、という感じ。
戸浪の雀右衛門、幸四郎の松王丸、魁春の千代、みんな危なげのない演技。

藤十郎の園生の前は、段を上がったときに少し後ろに傾く感じがあってひやりとしたが、息子の菅秀才の横に座って優しいお母さんだった。

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