初春花形歌舞伎 夜の部 二回目2009/01/21 21:20

2009年1月19日 新橋演舞場 午後4時半開演 1階12列14番

今回の席は中央で、花道がよく見える席だった。舞台中央はよく見えるが、中央より少し下手のところが前の席の客の頭で見えなくなる。浜松屋の店先に弁天と南郷がいる時、弁天はよく見えるが南郷がすっぽり見えなくなる。

「七つ面」

初日は横から見た感じだったが今回は正面から。後見との面の受け渡しは見えないが踊りはよく見える。猿が面白かった。海老蔵の細長い手と指のしなやかな動きがこの演目に優美さを添えている。

花道に5人並んでの踊りもよく見えた。弘太郎の踊りがもっと見たい。

「封印切」

獅童は花道を出てきたときがとても可愛い。顔を知っている役者が出てきたので観客も注目して、もじもじしているような様子を見て笑う。「川に会いたい」と言っただけで拍手が来ていた。忠兵衛って、こんなに可愛いかったっけ?

きょうは、戸口の外で「川~、川~」と、梅川の顔を見て喜ぶ様子もよく見えた。でもここは二人ともそんなに大袈裟ではない。このシーンは、孝太郎の「ちゅううさああん」と大袈裟に喜ぶのが安っぽくて好きだ。

きょうは八右衛門が座敷に入ってきてすぐに金包みを懐から出すシーンで、包みが奥に入ってしまったらしく、猿弥が普段より長く懐を探っていた。 仲居が座布団や煙草盆を八右衛門に出すときにいかにもプリブリしているようにぞんざいに投げるのが喜劇的。

忠兵衛の獅童は、封印が切れてしまったのを確かめて「ぶわっ」と言ったので、意図せずに切ってしまったのだということがわかった。

笑三郎の梅川はやっぱり私の梅川のイメージに合わない。分別のある大人の女のように見えてしまうので、治右衛門に八右衛門のところに行ってくれといわれたら「わかりました」と行きそうな気がする。

「弁天娘女男白浪」

浜松屋でのゆすりの帰りに海老蔵と獅童が花道にいるところは目の保養だった。至芸を見せてもらったわけではないが、今月の演舞場の夜の部は好きな役者ばかりで全演目楽しめて最高だった。

五人男の勢ぞろいの時に、2階席がかぶっているところからほんの少し出たあたりでみんな一度止まる。私の隣の通路際の席がずっと空席だったせいもあって、この時に役者が近くでよく見えた。獅童の顔は、本当に歌舞伎に向いた顔だと思った。

去年の浅草のときから五人男はずっと上手の席から見ていて南郷が遠かったが、やっと、よく見える席で見られた。

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