春秋会男組公演 Vol.22013/03/06 23:16

2013年3月6日 三越劇場 午後3時半開演

売っているプログラムはなくて、入り口で薄いのを貰った。

「恋模様義賊夜噺(こいもようぎぞくのよばなし)」

役者は全員男。

材木問屋の一人娘が盗賊に一目惚れして恋煩い、盗賊探しが始まる。最後は赤穂浪士の話も絡む。喜劇風の場面が多く、この軽いノリなら、主役は愛之助でなく、容姿端麗で若い崎本大海(さきもとひろみ)に替わって正解だった。

嘉島典俊が出るのを待っていたのに出ないなと思って、芝居の後にプログラムを見たら、娘おみつの役が嘉島典俊だった。しょっぱなから出ていて、うまい人だとは思ったが気づかなかった。

常磐津の師匠役の宗山流胡蝶は妖艶で芝居がうまい。少し舌っ足らずなところに可愛さがある。

おみつの乳母おくまの佐藤正宏が面白い役で、女形もうまかった。

寺泉憲はテレビで見るのと同じく、スラリとしたいい男。外山高士は大店の主らしい貫禄。

新内剛士がおみつのいいなずけの若旦那の役、太神楽の鏡味繁二郎はそのままの役で出ている。太神楽が客席のひとりに玉を投げてもらって、それを口にくわえた棒の上に載せる、という芸のとき、玉がなかなかうまく上がらず、繁二郎のおでこに当たったりしたのが芝居の中で一番笑えた。

おみつの友人おまち役のEitaは芝居はあやしいが綺麗。

芝居は1時間20分ほどで、その後30分休憩。

「春秋会男組錦姿(しゅんじゅうかいおとこぐみにしきのすがた)」

一、新内流し
真ん中の通路の後ろから、新内剛士が三味線を抱えて歌いながら歩いて舞台に行った。
新内を意識して聴いたのはほとんど初めてといっていいくらいだが、うまい人のを聴くのは悪くない。

一、太神楽
舞台では、鏡味繁二郎が傘の上で玉を回す芸をやって、2人いっしょに引っ込んだ。

一、殺陣
袴姿の嘉島典俊が金屏風の前にすわって客席にお辞儀をし、その後、他の役者たちも袴姿で出てきて殺陣が始まった。真ん中に嘉島がいて、他の役者たちがかかっていく。刀は使わず、扇子を刀のように使う。
最後に宗山流胡蝶が出てきて、二人で殺陣。

一、端唄 木槍くずし
前の場に引き続いて、嘉島と宗山流胡蝶の2人で「木遣くずし」を踊る。嘉島の踊りは「風林火山」のときにほんの少し見たことがあるが、やっぱりうまいのを確認した。

後半はEitaを真ん中に他の役者のグループが踊った。

一、ご挨拶
出演者全員が舞台に出て、幕。

一、長唄 七福神
楳茂都扇性(愛之助)と若柳禄寿の舞踊。

素踊りで、愛之助は薄いグレーの着物にベージュの袴。前半は金屏風の前で、後半は波の模様の青い屏風の前で踊った。振付もよくて、見ていて楽しかった。愛之助は素顔の方がイケメンだ。

新内ながしからここまでで、20分。「七福神」の踊りは10分程度だと思う。終焉は午後5時40分。

私の席は12列だったが、同じ列に座っているのが私以外に2、3人しかいなかったし、私より後ろに座っている人が全部で10人以下。平日の昼間だからしかたないのかもしれない。

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