東京国際映画祭 歌舞伎座スペシャルナイト ― 2015/10/28 01:13

2015年10月26日 歌舞伎座 午後5時半開演 1階8列8番
玄関前の赤い敷物を踏んで歌舞伎座に入り、名刺大のチケットを見せ、お弁当を受け取ってから席に着いた。桟敷にはインタナショナルが美女が着物姿で並んでいる。客席には外人も多く、いつもとは客層が9割くらい違う。
男女の進行係が定式幕の前で演目の説明をした後、「雨の五郎」の幕が開いた。小鼓は傳左衛門。愛之助の五郎はカラミの若い者二人と組んだ形で舞台後方からせりあがってきた。愛之助の「雨の五郎」は巡業で何回か観たが後ろの方の席ばかりだったので、きょうは近くでよく見られて嬉しい。席が花道に近かったので、花道での見得で寄せた目もはっきり見えた。若い者二人は花道の上でもトンボを返り、一人がもう一人の上を飛び越えたりして、迫力があった。
その後30分休憩で、お弁当を食べた。真ん中に大きな紅い葉っぱがのった、秋らしいお弁当だった。客席の外人たちも、皆お箸でお弁当を食べていた。
次は、サムライ賞の受賞式。山田洋次、続いてジョン・ウーが花道を歩いて出てきた。ジョン・ウーを祝って大友啓史監督、山田洋次を祝って吉永小百合が舞台に登場。有名人を見られて嬉しい。
最後は、黒澤明監督の「虎の尾を踏む男達」。1945年9月に作られたが、GHQの検閲にひっかかって上映できなかったが、数年後、そのGHQ内の日本文化に造詣が深い人たちの尽力によって上映できるようになった作品だそうだ。
榎本健一が強力の役で出る。主役と言っていいと思う。弁慶は大河内伝次郎。エノケンは有名な人だが、じっくり見たのは初めてだ。個性的な顔立ちで、小柄。すごくうまい人だと思う。強力のセリフが面白いのに、英語の字幕ではただ意味を伝えるだけになってしまって、言葉の持つニュアンスや雰囲気がすっかり失われている。
義経一行が安宅の関にさしかかる前から話が始まっていて、強力が山伏に化けた一行の前で、「義経一行は山伏に化けているそうだ、そして人数は・・・・」と言うあたりのカット割りが漫画のコマ割りのようでわかりやすくて面白かった。
大河内伝次郎は子供の頃、この人の声帯模写をよく聞いた。それと同じしゃべり方なので、すぐわかる。安宅の関に着いた後は、勧進帳の読み上げとか、葛桶のフタで酒を飲むシーンとかがあるので、歌舞伎の勧進帳を知っていた方が見ていて楽しいと思う。この映画の弁慶は延年の舞は舞わず、強力に踊らせる。エノケンがめちゃくちゃな踊りを踊る。
富樫は藤田進で、朴訥なしゃべり方とにこやかな表情から、田舎のまじめな官吏という感じがする。
強力が酔って寝ている間に一行は去って行って、起きた強力が山道を六方風にとびあるいて、エンドとなる。
玄関前の赤い敷物を踏んで歌舞伎座に入り、名刺大のチケットを見せ、お弁当を受け取ってから席に着いた。桟敷にはインタナショナルが美女が着物姿で並んでいる。客席には外人も多く、いつもとは客層が9割くらい違う。
男女の進行係が定式幕の前で演目の説明をした後、「雨の五郎」の幕が開いた。小鼓は傳左衛門。愛之助の五郎はカラミの若い者二人と組んだ形で舞台後方からせりあがってきた。愛之助の「雨の五郎」は巡業で何回か観たが後ろの方の席ばかりだったので、きょうは近くでよく見られて嬉しい。席が花道に近かったので、花道での見得で寄せた目もはっきり見えた。若い者二人は花道の上でもトンボを返り、一人がもう一人の上を飛び越えたりして、迫力があった。
その後30分休憩で、お弁当を食べた。真ん中に大きな紅い葉っぱがのった、秋らしいお弁当だった。客席の外人たちも、皆お箸でお弁当を食べていた。
次は、サムライ賞の受賞式。山田洋次、続いてジョン・ウーが花道を歩いて出てきた。ジョン・ウーを祝って大友啓史監督、山田洋次を祝って吉永小百合が舞台に登場。有名人を見られて嬉しい。
最後は、黒澤明監督の「虎の尾を踏む男達」。1945年9月に作られたが、GHQの検閲にひっかかって上映できなかったが、数年後、そのGHQ内の日本文化に造詣が深い人たちの尽力によって上映できるようになった作品だそうだ。
榎本健一が強力の役で出る。主役と言っていいと思う。弁慶は大河内伝次郎。エノケンは有名な人だが、じっくり見たのは初めてだ。個性的な顔立ちで、小柄。すごくうまい人だと思う。強力のセリフが面白いのに、英語の字幕ではただ意味を伝えるだけになってしまって、言葉の持つニュアンスや雰囲気がすっかり失われている。
義経一行が安宅の関にさしかかる前から話が始まっていて、強力が山伏に化けた一行の前で、「義経一行は山伏に化けているそうだ、そして人数は・・・・」と言うあたりのカット割りが漫画のコマ割りのようでわかりやすくて面白かった。
大河内伝次郎は子供の頃、この人の声帯模写をよく聞いた。それと同じしゃべり方なので、すぐわかる。安宅の関に着いた後は、勧進帳の読み上げとか、葛桶のフタで酒を飲むシーンとかがあるので、歌舞伎の勧進帳を知っていた方が見ていて楽しいと思う。この映画の弁慶は延年の舞は舞わず、強力に踊らせる。エノケンがめちゃくちゃな踊りを踊る。
富樫は藤田進で、朴訥なしゃべり方とにこやかな表情から、田舎のまじめな官吏という感じがする。
強力が酔って寝ている間に一行は去って行って、起きた強力が山道を六方風にとびあるいて、エンドとなる。
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