吉例顔見世大歌舞伎 昼の部2018/11/06 00:40

2018年11月3日 歌舞伎座 午前11時開演 3階4列1番

「お江戸みやげ」
大好きな演目だ。上演記録を見ると南座で三津五郎がお辻をやったのが直近なのだ。
今回はお辻が時蔵、おゆうは又五郎。おゆうは鰻を二人前も食べた、という台詞があるからいつも太目の役者が演じるのか。
又五郎の台詞を聴きながら、種之助に声が似ていることを再確認。
女中お長役の京妙がきれい風なお姐さんで良く、酒を飲みに出てきてお辻とおゆうが芝居を観るきっかけを作る役者が笑三郎という贅沢さ。栄紫の梅枝はいい男感には少し欠けるが芝居が緻密。お紺役の右近は夜のおくみと同じ系統の若い美人で、ぴったりの役。
最後に角兵衛獅子の子が側転を2回もして見せてくれて、充実した芝居だった。

「素襖落」
何度か観ているが、今回初めてじっくりと観た。
松緑、種之助、巳之助、亀蔵と踊り手が揃って、姫役は美人の笑也。
見応えがあった。

「十六夜清心」
尾上右近は今月大忙しで、清元栄寿太夫としてデビューする。「高野聖」の中で歌うを聞いたことがあって、歌は普通にうまいのは知っていたが、清元を聴くのは初めてだ。お父さんの隣に座って、出だしのパートを歌った。うまいと思う。普段は清元など気にしないが、右近の声は知っているから、時おり右近の声が聞こえると、ああ歌っているな、と思った。
最初の演目で田舎のおばさんを演じた時蔵が、十六夜。3階から見ると大川が広い。真ん中に仕切りのある穴があって、川に飛び込んだ清心(菊五郎)はあっぷあっぷして顔を出し、もう一つの穴から出て来る。清心が殺してしまった求女(梅枝)を川の方に転がすと、梅枝は身軽にポンッと穴に飛び込んだ。
菊五郎は、求女を追って下手に入るときは老人の走りだが、「一人殺すも千人殺すも~」の台詞は素晴らしかった。

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