六本木歌舞伎「地球投五郎宇宙荒事」2015/02/20 23:33

2015年2月17日 EXシアター六本木 午後1時開演 1階Q列3番

EXシアター六本木には初めて行ったが、地下鉄の2番出口を出ると方向を示す看板が見えるし、道路を渡ったところでは「あと55メートル」と書いた板を掲げている人もいて、行き方はとてもわかりやすかった。

客席は花道が途中までで、そこから下手側と上手側に階段状、スロープ状の道が横に伸びている。それより前の席は段差がないようだが、私の席は後ろで段になっているので、舞台からは遠いが遮るものがなくて観易い。

最初に下手の階段を上って舞台に出て行ったのが加藤清史郎。海老蔵の部屋子の鯛蔵の役。一人でしゃべって、自分で幕を開ける。狆やヨーダの役もやり、海老蔵、獅童に次ぐ扱いだ。
最初は、この芝居をやることになった去年の演舞場の楽屋。サングラスをかけて楽屋入りしてくる海老蔵と、なんとも言えないすごいファッションで入ってくる獅童。獅童がヤンキーぽく清史郎を脅してスタバにコーヒーを買いにいかせる。歌舞伎でないときの獅童は最高。安心して観ていられる。

楽屋で話しながら顔をして、海老蔵は團九郎、獅童は駄足米太夫の拵えをする。全体のストーリーとしては、スターウォーズが下敷きで、そこに歌舞伎役者の團九郎が暫の権五郎の格好で登場する。獅童はダースベーダで駄足米太夫。パロディだが、権五郎を演じるのが海老蔵なので、漫画で言えば原作者本人が描いた番外編といった趣。

最初の楽屋の場面が笑えるし、暫とスターウォーズの両方を知っていれば、あのアイテムをあんな風に使っているのかと楽しめて、飽きたり鼻白んだりするところがなくて、面白い舞台だった。

花魁の尾上右近は下手側花道から、権五郎は、上手側から出てきた。
きれいな右近が男に返ったような乱暴なしゃべり方をするところが面白かった。
権五郎は、駄足米太夫の太刀を取り上げ、二本の太刀を交叉させたりしながら、舞台から戻ってくる。花道からこちらへ歩いてくる役者を正面から観ることは普通ないので珍しい。「フォース」という言葉が出る。

駄足米太夫といっしょに宇宙船に乗って来る手下四人が、暫の腹出しの青バージョンで、その不気味さがいかにも宇宙人。
海老蔵と亀三郎のだんまり風スローモーションの立ち回りが面白かった。黒衣たちが両側に球体のついた棒を動かして宇宙の星を表現していたのは良いアイディアだ。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://wonwon50.asablo.jp/blog/2015/02/20/7576317/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。