地下鉄(メトロ)に乗って2006/11/12 16:15

久しぶりに何の予定もない土日だったので友達にもらったチケットを持って新宿ジョイシネマで「地下鉄(メトロ)に乗って」を見た。今回は「出口のない海」を見た建物とは違う建物の3階。ネット上のレビューの評価は悪かったのに客席は一番前の方以外は埋まっていた。

「出口のない海」を見たときに気づいたのだが本編が始まる前の観客への注意の英文の内容、最後に"Thank you for your corporation." と出るがcorporation は cooperation の間違いだろう。まあ発音は似てるけどな。

映画の内容はネット上の評価通りくだらなかった。たぶん原作そのものがつまらないのだろう。話がありきたりで、リアリズムでもファンタジーでもない。「異人たちとの夏」を思い出したが、「異人たちとの夏」は名画だった。

地下鉄の新中野の駅と丸の内線が頻繁に出てくる。丸の内線はよく利用するので、あの永田町の駅から赤坂見附に乗り換える通路を歩いているのかな、とか考えながら見た。

新中野の駅前は青梅街道なので、たとえ昭和39年と言えども映画の中の町並みは裏通りの雰囲気すぎるのではないかとか、当時の男の子なら「やまのて線」ではなく「やまて線」と言うのではないか、とちょっとつっこみを入れたくなる。 東京オリンピック記念のピースの箱のデザインがあったと初めて知った。父は私が小さい頃はピースを吸っていたが、あの箱は覚えていない。

昭和39年の世界でゆっくり郷愁にひたる暇もなく終戦直後、戦争中へとタイムスリップ。当時でも銀座線は走っていたのだと考えると感慨深い。しかし、地下鉄から降りた出征兵士に向かって電車の中で一人で万歳するようなことはなかっただろう。、この頃の話になると作者も生まれてないので時代考証以前にありえないようなことを書いているような気がした。