能と舞踊の饗宴2006/11/15 00:46

2006年11月14日 観世能楽堂 「能と舞踊の饗宴」 午後1時半開演 い20番

午後半休して観世能楽堂に「能と舞踊の饗宴」を見に行った。 観世能楽堂に行ったのははじめて。東急Bunkamuraには何度も行っているのに、あのすぐ裏にあんなものがあるとは知らなかった。

本当はこの後の回の玉三郎が踊る「葵ノ上」と能「葵上」が見たかったのだがこの公演を知ったときにはチケットが売り切れていた。知ってたとしたら今日見たほうは見なかったろう。両方見ると四万円になるので、さすがに苦しい。

観客の平均年齢は60を超えていた。ひょっとして玉三郎のファンの中では私って若手?と嬉しくなったが、考えてみれば役者より年下のファンは若手の部類だろう。

地唄 「雪」

玉三郎を見るのは7月以来。脇正面の2列目だったので、玉三郎は10m以内にいる。久しぶりに顔がはっきり見える席で見られて嬉しかった。 横の通路から出てきて舞台に出、正面を向いているとき横顔が見えたが、早くこちらを向いてほしかった。

能 「羽衣」

シテ 観世清和   ツレ 森常好

瓜生山で見た「松廼羽衣(まつのはごろも)」 の能バージョン。やはり最初に伯竜(;はくりょう)が出る。今回の伯竜は声量も体格もオペラ歌手のようだった。

笛の音はいい、鼓の音は魅力的だ、衣装が綺麗だ、シテの扇を握っている手はごつい男の手なのに顔の前にかざしている手は華奢な女の手に見えるのは流石、と部分的には感心しながらも途中うとうとした。能を見るのは2回目だがまだはまれない。瓜生山のトークショーで亀治郎が「羽衣は天女が一人で踊り狂って終わっちゃう」みたいなことを言っていたが、本当だった。前半が歌舞伎の「松廼羽衣(まつのはごろも)」 で、後半が能の羽衣だったら比較するおもしろさがあって能の方も飽きずに見られたのにと思う。