浪花花形歌舞伎 2日目 3部2007/04/05 00:46

2007年4月2日 松竹座 午後7時開演 1階右12

松竹座の桟敷まがいの横から見る席に初めて座った。去年の顔見世で南座の桟敷に座ったのが初の1階桟敷経験だが、方向はともかく舞台に対する高さは見やすい。花道が観やすいのは去年最初に感じたことだ。ただ昨日のように花道に近い席の方が団七の熱気が強く伝わってきて、それがこちらの気持ちにも影響するような気がした。全体をよく見通せる位置にいる今日は案外気持ちが醒めていた。

愛之助にとって団七はやりやすい役なんだからうまくできて当たり前。うまいとは思うが孝夫の女殺油地獄を観たときのような「こんなすごいものを」と感じるほどの感動はない。何度でも観たい、と思うほどでもない。作品自体がそれほど好きではないのが大きな理由だ。殺しの場の見得が見せ所のようなのだが、私はあの散発的な拍手が嫌いだ。ある一瞬に集中して拍手する方が好き。ひょっとすると歌舞伎の見方が少し間違っているのかもしれない。

男女道成寺 歌舞伎座 昼の部2007/04/05 23:46

2007年4月4日 歌舞伎座 昼の部 3階1列21

きょうは午後二時間ほど勤務中に外出させてもらって歌舞伎座で男女道成寺を見た。昼の部の3階1列目があったので昨日急遽オンラインで買った。

所化が出てきたら隣の人が「お、獅童、勘太郎、七之助・・・」と言ってくれたので先頭の3人がわかった。浅草組が出ると嬉しい。 それ以外でわかったのは種太郎だけ。

3階の1列目なので役者の顔は判別できるはずなのに、はじめ仁左衛門と勘三郎を逆に思っていて、勘三郎は踊りがうまいから立ち姿も綺麗だし扇の使い方が段違いにうまい、と思って見ていたのは仁左衛門の方だった。女になろうと努力してるほうが仁左衛門で、自然体なのが勘三郎。設定としても桜子実は狂言師左近だからそれで良いのだ。

仁左衛門と勘三郎は、美しさ担当とうまさ担当に分かれていて良いコンビだった。孝夫玉三郎で観たのは15年くらい前で細部は覚えていないのでこんぴらの前の良い予習になった。狂言師左近が桜子でいる時間が思ったより短くて残念。左近は綺麗な衣装で踊るので、それを楽しみにしよう。 仁左衛門は踊りのうまさより愛嬌で見せている。愛之助も同じだろうか。それもいいが、左近の踊りを勘太郎で見たくなった。きょうは弟と2人で所化姿でほんの少し踊っただけだ。勘太郎は手足が長く、かつ踊りがうまいので私の好みに合う。9月に錦秋公演で兄弟で男女道成寺を踊るそうなので是非見たい。遠くから見るのでも立ち見でもいい。