藤間会 9/27 夜の部2012/09/30 14:11

2012年9月27日 国立劇場 午後4時開演 2階2列30番

きょうは半休できなかったので、途中から観た。

「石橋」

幕が上がったら、お囃子の人たちの前に大きなセリ穴が開いていた。
セリで上がってきたのは白獅子の虎之助、鷹之資、赤獅子の千之助、玉太郎、金太郎。

獅子の化粧で顔が判別しにくいので、身体の大きさで誰が誰か判断する。千之助と玉太郎が紛らわしいが、最初に三人並んで見得をしたときに真ん中にいたのは千之助で、最後に真ん中だったのは玉太郎だろう。

鷹之資と千之助は本舞台で子獅子を踊ったことがあるし、金太郎も趣向の華で踊ったし、けっこうみんな自信はありそう。

最後は白獅子2人が後ろの台の上で、赤獅子3人が前に並んで毛振り。金太郎は、他の2人が後ろで別の所作をしているときから毛振りを始めて、それに2人が加わって毛振りを始めた。永遠にまわし続けるんじゃないかと思った一昨年の趣向の華を思い出した。

みんな頑張ってかなり長く回し続け、最後は立派に決まって幕となった。

「隅田川」
藤十郎の斑女の前と、翫雀の舟長。去年の南座顔見世で、ぐっすり眠ってしまった演目だが、奇跡的にリベンジできた。客席が暗くなって、子守唄のような音楽が始まったときはもうダメだと思ったのだが。

踊りというより劇だが、藤十郎は斑女の前のような狂女ははまり役だ。

「関の扉」

普通の関の扉の前に、序幕がついている。
最初に花道から墨染(勘十郎)が、いざり車を引いて出てくる。車に乗っているのは安貞(菊之助)。舞台では萬太郎、右近、廣太郎、種之助がからんで、袴歌舞伎風。勘十郎は最後に鷹になって出てくる。この鷹が咥えているのが、後で関兵衛が割った琴の中から出てくる血染めの文字が書き付けられた片袖である。

次の場では勘十郎は、安貞の兄の宗貞。そして、関兵衛実は大伴黒主役は松緑(藤間勘右衛門)。松緑は、歌舞伎の衣装はあまり似合わない。普通の袴姿の方が踊りのうまいかっこいいお兄さんに見える。
関兵衛の役は今まで観た誰でもそれなりに格好はついていたが、踊り自体がこんなに見ごたえのあるものだと今回初めてわかった。

菊之助はここでは女形の小町姫の役。こういう髪型だと、最近テレビで見るお母さんによく似ている。

最後は小町桜の精の勘十郎が、松緑と2人で踊る。大伴黒主のぶっかえりは、緑の着物を外して黒にしていた。勘十郎の方も、着物を一枚外して別の色になった。

全体として、松緑の踊りが素晴らしかった。

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