新橋演舞場 花形歌舞伎 夜の部 ― 2006/11/08 00:56
2006年11月17日 新橋演舞場 午後4時半開演 2階2列43番
会社を午後半休して一度帰宅し、少しでも昼寝してから行こうと思ったがほんの短時間しか眠れなくて船弁慶の途中で少しうとうとした。
「時今也桔梗旗揚」
要するに信長と光秀の話。信長は春永に、明智は武智になっている。以前、片岡孝夫(のときだったと思う)の光秀を大きく期待して見たが、あまりおもしろくなかった。
光秀役の松緑は踊りがうまいせいだろう、所作のことごとくが綺麗。個人的に顔と発音が気に入らなくてどうしても好きになれないのだが、この人の動きはいつも美しいと思う。
春永役は海老蔵。元々美声なのに基本の声より高い声や低い声を安定してコントロールすることができないようだ。しかし、バカ殿に見えたり顔がふくらんで見えたりしがちなエリマキのような襟の殿様の衣装を着てもゆるがない美貌にあらためて感動。
光秀が花道を引っ込んだとき、終わりだと勘違いして廊下に出てサンドイッチを食べ始めた。後に続いて人が出てこないし中で芝居が続いている気配がするので間違えたと気づいたがそのまま食べ終えた。それでもまだ芝居が続いているようだったので席に戻った。
最後は光秀が浅黄色の裃姿で切腹の用意をしていたが光秀が切腹するはずはないので、介錯人の刀を取り上げるのだろうと予想して見ていた。
光秀の妹の桔梗役の松也が綺麗。身替座禅のときの腰元のような姿で、長身に振袖が映える。玉三郎が若いときは後ろ姿が男に見えた。若くて長身だから、と思っていたが松也はさらに長身なのに後姿も男には見えない。玉三郎のあれは何だったのだろう。
「船弁慶」
4月に醍醐寺薪歌舞伎で見た演目だが、あのときは遠すぎてよく見えなかった。今回は2階で静の足の動きがよく見えた。菊之助の静はすべるように見える動きだった。謡の部分もうまい。最後に知盛の幽霊になって出てくるとこじんまりしているが、静と二役でやることが多いので、それは予定されていることなのだろうか。
義経役は梅枝。立役もけっこういい、というより、立役の台詞をきいてはじめてどの程度の芸なのかわかった。
醍醐寺で愛之助がやった舟長の役は亀蔵。愛之助がやったときは声や化粧からやや滑稽な役、と判断したが、今回はもう少し普通な感じ。舟人の一人で松也が亀蔵のすぐ後ろにいるが、立役だと女形のときよりノッポが目立つ。
「義経千本桜」 四ノ切
猿之助の型で海老蔵が狐忠信をやった。この演目については別に書く。
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