南座顔見世 昼の部2006/12/26 00:59

南座の斜め向かいあたりの鴨川沿いに建つ出雲阿国の像

2006年12月19日 午前10時半開演 1階左一5番

地下鉄烏丸線の四条から南座まで歩いてせいぜい10分かと思ったらもっと遠くて、五分くらい遅刻した。 桟敷席のドアから入りコートを脱ぎながら舞台を見たら愛之助は既に舞台に座っていた。

「猿若江戸の初櫓」

私が着いたとき、舞台で勘太郎が踊っていた。この人は明るくてのびのびしているのが良い。七之助はうまいけどちょっと痩せぎすの、なんとなく暗さのある女。

「寿曽我対面」

芝居についての感想はあまりなく、花道の裏側から見ていたので、後見が持ってくる椅子に腰掛ける前には後見がお尻をポンと叩くんだ、とかそんなのを観ていた。 桟敷席に座ったのははじめてだが、桟敷だと役者が花道に出てきて舞台に着くまで、普通の姿勢で楽に観られる。いつもは身体を動かしていた。

「道行初音旅」

休憩時間に物を食べたせいかうつらうつらしてしまった。二人とも踊りはうまいのだろうが特に感動しなかった。

「川連法眼館」

勘三郎は一般的には猿之助よりずっとうまい役者だと思うが、この演目については猿之助をこえてない。観る前は、やっぱりうまいなと感心するだろうと予想していたので意外だった。海老蔵よりうまいのは確かだが、猿之助はキツネに見えたのに勘三郎は見えない。スッポンからピョーン、と飛び出したのはすごいが、海老蔵のジャンプだってすごかった。欄干の上を歩くのも猿之助がやったときはすごいと感動のしたが、海老蔵がやったのを観た後では勘三郎ができるのは当たり前としか思えないので全然感動しなかった。 思い出は美化されるものなのかもしれないが、猿之助の四の切の完成度はすごかった。あの人はファンタジー系の人で、キツネがはまり役だったのかもしれない。歌舞伎でも、ニジンスキーのように当たり役がすべて人以外のもの、という役者がいてもいいわけだ。

「うきねのともどり」

あまり面白くなかった。七之助について上と同じ感想を持った。キレイ系ではあるけどあんまり人好きがしなさそう。 「川連法眼館」で静御前をやった勘太郎は顔はともかく綺麗で、あの人の女形はお嬢さんぽい雰囲気がいい。七之助はうまいがちょっとすさんだような雰囲気のある女だ。若いときより年いってからの方が評価が上がるかもしれない。

アイリッシュパブ2006/12/26 20:39

下戸で、出される料理に興味はあったもののアイリッシュ・パブというものには行ったことがなかったが、顔見世関連のブログでみつけたThe Hill of Taraというアイリッシュパブに行ってみた。日曜日に京都のホテルに着いたのが夜の8時頃。寒くて予定変更しようかとも思ったがホテルの食事も高いしどうせ外に出るのなら行ってしまえと決行。地下鉄烏丸線の烏丸御池で東西線に乗り換え、一駅乗って市役所前で降り、出口2から出るとすぐ左側に入り口がある。京都ホテルオークラの隣りで大通りに面している、とてもわかりやすい場所。

一階はパブで、二階がレストラン。二階へ行って案内を待っていたら誰も来ないのでカウンターの中にいる人に「好きなところへすわっていいんですか」ときいたら「空いてるところに」と言われて奥のソファの席に腰掛けた。入り口に近い方には大きなテレビがあってサッカーの中継をやっていて白人のおばちゃんはじめたくさんの人が見ていた。

すわっていたらメニューを持ってきて、レジのところで注文して先払い、と言われたのでメニューを見てから注文に行く。 アイリッシュ・シチューはきょうはない、と言われたので野菜スープ、フィッシュアンドチップスと、ブログでおいしいと書いていたような気がするチーズとオリーブのサラダを注文。みんなMの方。ハーフサイズ。飲み物はコーラとアイリッシュコーヒー。

日曜の夜で周りにはグループのお客さんが何組かいてみんな関西弁で話していたのでひととき旅情にひたった。こういう、観光客相手じゃなく地元民の来る店はいい。

料理が届いたときの第一印象は「ハーフサイズにしては大きめ」。ハーフが一人前くらい。フィシュアンドチップスはお皿の半分くらいはサラダ。マヨネーズとケチャップをつけて食べるフィシュアンドチップスは、予想通りの味だった。できればお酢かけて食べたかった。ひょっとするとお酢はあったのかもしれない。「野菜スープ」は、中華のと違って野菜の裏ごしのドロッとしたスープ。おいしかった。これの付け合せのソーダブレッドというのがすごくおいしかった。ソフトなフランスパンを切ってトーストしてあるような感じなんだけど、舌触りがこころもちねっとりしている。きょうナンを食べたらナンの味と舌触りに似ているような気がした。ベーキングパウダーの苦味? チーズとオリーブのサラダもおいしかった。アイリッシュコーヒーは下戸の私iは全部は飲めなかった。 今度隣りのホテルに泊まって、アイリッシュコーヒー一杯全部飲みにチャレンジしてみようかなあ。

気に入ったので、次の日も来ることに決めた。南座で食べるお弁当をいろいろ考えていたが、南座では適当に空腹をまぎらわして、終演後にここでお金を使おうと思ったのだ。

翌日、南座の夜の部終了後、10時頃に到着。この日もアイリッシュ・シチューはなかったので前の日と同じ野菜スープ。やっぱりスープもパンもおいしかった。もう一品目頼んだのが「ハニーローストサーモンのサラダ」。なぜか勝手にスモークサーモンの乗ったサラダをイメージしていた。ハーフサイズはなかったが、スモークサーモンは高いからハーフはないのだろうと解釈。で、ローストした立派な鮭の切身が三切れ、野菜の上に乗ったお皿が来たのをみて驚く。それで記念にとったのが上の写真。味はおいしかった。ハニー、とあるようにかすかな甘みを感じた。これは全部私のお腹におさまり、次の日の南座昼の部のお弁当はメロンパンになった。