新春浅草歌舞伎 第1部 3回目2007/01/07 20:06

きょうは浅草線ではなく銀座線で浅草へ行ってみたら仲見世への近道という昭和三十年代にタイムスリップしたような地下道があった。

2007年1月7日 浅草公会堂 午前11時開演 1階け列23番

いわゆる「とちり」席の「り」にあたり、かつ中央の席だが、やはり舞台全体が視野に入る上に役者の表情も肉眼で見ることができる良席だ。私は今まで花道の近くにすわったことはあるが、前方上手よりが圧倒的に多く、中央の席はあまりない。

きょうは第2部が着物の日なので会場の係員や番頭さん達も着物を着ていて眼福。

幕間の休憩が25分だったがきょうだけ5分短くして第2部との間の時間を長くしたのだろうか。浅草公会堂はトイレの数が少ないのだから30分はないと人が捌けないと思うのだが。

お年玉ご挨拶は男女蔵。最後に会場のみんなでハッスルハッスルをやった。

「すし屋」

個人的な不得意演目と悟ったので愛之助の身体を鑑賞する演目と割り切って見ることにした。そう思ってみると結構良い。顔が仁左衛門に似ているので私にとってはそれだけで50点はあげてもいい。

戸を開けて入ってきてすぐのところは何かとてもせかせかした動きに見える。仁左衛門はせかせか動いても美しいが愛之助は短躯なので美しくないということなのだろうか。

愛之助の権太が父親役の男女蔵に刺されて倒れた後、上体を起こしたときには髪の毛がザンバラになっている。黒衣さんはいないし、倒れている間に母親やお里役の役者も手伝ってあのようにするのだろう。「歌舞伎おもしろ講座」で倒れている間にいろいろ仕事をする定九郎の話を聞いたのでそんなことを考えてしまう。刺して台詞を言っている男女蔵がイノシシにあたるわけか。

台詞が聞き取れないわけではないが、ピッチが低い声のときは愛之助の台詞のときだけ音量が低くなったように感じる。

「身替座禅」

獅童の玉の井は出てきただけで客が笑い、ニコッとするとまたみんな笑う。

七之助の「もおし、もおし、たのおだおかた」という台詞が耳について離れない。亀鶴もうまいが七之助の方がもっとうまい。獅童の顔を見てびっくりするあたりがとても面白い。獅童はそんなに芸達者なわけではないので七之助の大仰な動きとよく合うのかもしれない。

獅童の玉の井は愛之助のように女形の声が出せない分、立役がやるこの役の狙い通りだし、カラッとしてて結構好きだ。

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